第136章 天空の戦い

リングを見ればズザザと弾かれ倒れたゴラルダさんの姿に会場から悲鳴や声援が溢れ出し


其れに応える様に立ち上がる背中に胸が熱くなった


その途端わぁっと歓声が上がり如何にこの人が町の人々から慕われているのかを伺い知る様で


そうして何度も立ち上がったゴラルダさんだったが審判のカウントが0に成った時、高らかに響いた鐘の音と共に彼の優勝が決まった



悲しみに暮れる者から圧倒的な試合に拍手を贈る者まで様々だが会場はとにかく熱気に包まれ


優勝者として賞金1000万ジェニーを受け取った彼に私はスタンディングオベーションを贈る


何故か胸が熱くて只彼の勝利に感動する心と素晴らしい試合への称賛が溢れ出し目頭が熱い



「………イルミさん……おめでとうございます………」





そんな中ポツリと漏れた呟きをかき消す様に豪快に響いた笑い声



「世界は広ぇな………まだまだ強い奴がいる………完敗だ！！！」



リングに背を預けたままのゴラルダさんが清々しい声で笑えば応える様に盛大な拍手が注がれて揺れる会場



私はもう一度魅せられた観覧客のひとりとして拍手を贈った