ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第135章 激しい愛と混乱の渦
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翌朝
「沙夜子、シャワー浴びなきゃ朝食に間に合わなくなるよ。」
緩く揺すられ瞼を開けば強い日差しに照らされた町並みが輝いていて
ぼんやりと気配を見上げ口から心臓が飛び出しそうに成った
明るい太陽に浮かぶ白い肌
無駄無く均等に付いた筋肉が寝起き早々に私を殺しに掛かる
まだ目覚めて間もない事を教える様に気だるげに開かれた瞳を擦るあどけない仕草
サラリと肩から落ちる美しい黒髪は私の目には朝日より眩しく見えて
只でさえ動悸がするのに多分に残った昨夜の余韻が追い討ちを掛けて頭が爆発しそうになる
…………体力の全てを消費してベッドに運ばれた私はそのまま泥の様に眠りに付いた
………イコール素っ裸………
………イコール!………彼も素っ裸………
という思考が駆け抜けるまで掛かった時間は僅か0.002秒
「俺は昨日浴びたから平気だし、沙夜子行っておいでよ」
緩く頭を掻きながら捲られるブランケットから思い切り視線を逸らす
ドキドキと騒ぐ胸
私には朝から刺激が強すぎるなんて赤面する私の目に
艶かしい現場をそのまま残したプールサイドが映って発狂しそうに成った
床に無造作に転がったままの男女の下着
そしてゴミ箱にすら入らずに残された避妊具の残骸
この空間のどれだけ卑猥な事か……!
ギシリとスプリングが跳ねて「本当急がないと遅刻するよ?」なんて呑気な声を漏らす彼に
私は必死にブランケットを抱き寄せてリビングルームを駆け抜けて
熱いシャワーを浴びながら莫大に込み上げる羞恥を抑えるのにどれだけの時間が掛かっただろう…………
すっかり身支度を整えて辺りを見渡せば綺麗に片付けられた部屋
「行くよ。」
なんて私を見据えた彼の姿に私は爆発しそうに体温を上げたのだった