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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第135章 激しい愛と混乱の渦







彼は星空を、私は彼を綺麗だと言ったのだ


それが気恥ずかしくて彼に仕掛けた水鉄砲


手と手を握り合わせて勢い良く飛んだ水が彼の肩を濡らして彼の視線が私を捉えた



「……………。」


「……あはは」



なんてぎこちなく笑った私に同じ様に手を握ると水鉄砲を飛ばした彼に容赦なく顔を狙われ



「んぶっ!顔は反則ですよ!」


「そんなルールは無い。」



彼は何処か無邪気な瞳を覗かせた



星を眺める静かな時間はいつの間にか水鉄砲合戦に成っていて



「ぶはぁっ!………くらえ!!」



顔ばかり集中攻撃する意地悪な彼に懸命に水鉄砲を飛ばす

余裕な表情を崩したい一心の私だが



「遅い。」



なんて余裕で避けられ再び水を浴びて



「その美しいお顔を濡らしてやりますよ!」


「沙夜子にはできっこないね。」


「そうやって甘く見てると良いです!」



闘争心をそのままに彼の水鉄砲を食らうものかとプールに潜れば


何故か私と同じタイミングで水中に潜った彼


水中では………いや何処でも私が不利だが何を考えて………
なんて真剣に戦略を練っていた間抜けな私は


彼に容易く身体を引き寄せられ


至近距離に迫った端正な顔を驚きながら見詰めている内に


重ねられた唇



数回贈られた啄む様な悪戯なキスは水中故に彼の体温を熱く感じて



まるで悠長に感じる時の中で不適に口元を歪めた彼は水に漂う私の髪を撫でると水面に顔を出した





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