第10章 二度目の初夜/警察学校組【降谷贔屓オール夢】
○日曜日
零と共有フロアで勉強していた。
図書館に行くのは少し外が暑すぎて。
「…アイス食べたい」
「俺はお前が食べたい」
最近、零がなんだか…やけに積極的です。
「…また顔が赤いな」
「零が変なこと言うから…」
「仕方ないだろ、好きなんだから」
キスしたいし、と目が合って…顔が熱い。
「…この後、少しだけでも外に出ないか?」
「それって……」
「…考えてる通りだけど?」
これ終わったら、とノート一冊。…終わるまで後数ページ。
「きょ、…今日、は…生理だから」
「……先週の理由は?」
「…お腹、痛かった」
「その前は?」
「生理、きてたから…」
「…もう一度聞くけど、今日の理由は?」
実は、初体験のあの日からそれっぽい空気と…その直前まではするのに、二回目を私たちは迎えてない。
あの日が恥ずかしすぎたのも、原因だけど。
「…嫌がること、スるつもりはないけど…嘘は傷つく」
今日はこれ終わったら帰ろうな、と言われて。
…零は、慣れてるから。
「ごめん…」
こんな面倒な女の相手、しなくても…
零はきっと、
「私、…先に戻る」
「…わかった」
その前に、と零が手を掴んで
「…キスは、してもいいか?」
顔が近づいてきて、強く目を瞑る。
ふっ、と小さく笑う声が目の前でして…デコピンをされた。
「〇〇、また明日」
俺も帰るよ、と目の前でノートを片付けて一足先にフロアから去る。
…初めてを迎えてから一カ月過ぎた。
あの日は確かに幸せだったし、でも…たくさん気持ちよくて、たくさんの初めての感覚に…冷静になればなるほど、気持ちが追いつかなくなる。
「…男の人って…どのくらいのペースでするのかな」
零が居なくなれば、もう一度椅子に座ってノートに落書き。
「…何してんだ?」
「うっ、わ!?なにっ!!!」
ノートを慌てて隠して。
「伊達さんっ!?」
「なに書いてんだよ」
隠したノートを奪われた。
「…男、セックス、ペース」
「っ、読み上げないで!!」
「零、気まずい、恥ずかしい、接し方」
検索キーワードみたいだな、と笑ってノートを返された。
「もしかしてあの日からシてないのか?」
する暇もないか、と笑いながら目の前に座られて。
「この後時間あるか?」
「…ある、けど」
相談に乗ってやるよ、と笑われた。
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