第13章 心配【降谷夢/リクエスト小説】
「でも、…指示には従って」
零が私の両頬を手で挟んで、目を合わせる。
「お前一人が違うことをすると、…その場の空気が乱れるし、なにより作戦が失敗する」
「…貴方が一人で無茶をしなかったら…こんなこと、しない」
「次回から気を付ける」
だから、と優しく唇が重なって
「〇〇も、約束して」
「……零の指示に、従う…ように、努力する」
強情だな、と柔らかく笑われた。
「舌だして」
「……零、さっき…噛んでごめんなさい」
「血が出たから…〇〇の舌で消毒して」
もう、血は止まっているけど。
零と舌が触れあって、零の背中に手を回した。
「…んっ、ぁ…っ、零…」
「…〇〇、今にもイきそうな顔してる」
「っ…だ、って」
唾液が糸を引いて離れる。
零が首筋を舌で舐め上げて…耳朶にくちゅ、と淫らな水音を立てて。
「あっ、や…だ、零…!」
左手で内腿を指でなぞられて…右手で服の上から、胸を触る。
「零っ、…れい…!」
静かに、と零が囁きながら涙ぐむ私を嬉しそうに横目で視線を交わしながら耳朶を舐める行為をやめてくれない。
脳内に直接響く淫らな水音。
零の背中に回す手に一層力が入って…迫りくる快感に、肩に顔を埋めて漏れそうになる声を堪えた。
焦らされて焦らされて。
直接的な刺激は与えられていないのに…頭に
「…今ので、イった?まだ触っていなかったのに?」
「っ…だ、って…」
「だって?」
「…っ…零に、抱いてほしい…だめ?」
精一杯のおねだり。
唾を飲む音が、やけにはっきりを聞こえて。
「帰ろう…始末書は明日でいい」
零が私を抱き上げて、口づけて
「その代わり…家でたっぷり、お仕置き(愛)してやるから」
零の甘い声に、言葉に…小さく、頷いた。
【終】