第13章 残暑で夏バテ?
そういうヴィクトルに
「夏バテ?で気でもおかしくなったの?」
と聞くと
「違う エレーナちゃんと俺の目を見て聞いて」と手で顔を挟まれる
否応なしに合わせられる視線に絡み取られる
「俺はエレーナが好きだよ。きっとこれが恋。ヤコフや勇利やユーリたちとは違う。今こうしているだけでも今までの子と違ってバクバクしてる。」
そういい手を掴み胸に誘導するヴィクトル
ねっ?感じるでしょ?
とでもいうかのようにはにかみ首を傾げる
何もかもが急すぎてついていけない私
「冗談きついよヴィクトル 今嘘つかれたら私結構辛い」
そう言うと
「急すぎて信じられないかもしれないけど本当だよ」
と返してくる。
「でも...」
と続けようとした瞬間
「俺 ヴィクトル・ニキフォロフは幼馴染で寂しがり屋で俺のことをずっと好きでいてくれたエレーナを愛してる」
そう言われ気づけば流れる涙
「エレーナ ずっとそばにいてくれてありがとう。 ...抱きしめてもいい?」
と聞いてくるヴィクトルに返事の代わりにコクリと頷く
私を抱きしめたヴィクトルはあの日の謝罪をする
「あの時乱暴に扱ってごめん。抑えられなかった。自分をコントロールできると思ってたけどエレーナのことになると無理みたい。」