第11章 再チャレンジ
扉を開けると驚いた顔をするヴィクトル
少しすると口を開き
「どうしたの?何か用?」
と聞いてきた。
私は素直にちょっと話がしたくて。といい手土産もあるよ。と見せるとお菓子につられ部屋に招き入れてくれた
初めてヴィクトルに抱かれた部屋
あれ以来部屋に来ていなかったから今更ながら緊張してくる。
そんな私を横目にカロリーを気にせずお菓子を頬張るヴィクトル
その様子を見ていると最初からこれで釣ればよかったとも思えてくる。でもきっと釣られないんだなとも思った。
ヴィクトルは好き嫌いが結構顔に出る。
食べ物なんか明らかに嫌そうにフォークでつついたり避けたりするからたまにリリアに怒られてたな。
なんて思う
ヴィクトルの顔を見ると改めて好きだなって実感する。顔もだけどそれ以外の子供っぽいところも大人っぽいところも全部好き。色々なヴィクトルを見れるスケートが彼の人生だと思うとまだ諦めきれなかった。
結構な量を持ってきたがそれをすべて胃に収め麦茶を飲みほすと沈黙が訪れる
意を決して沈黙を破る私
「ヴィクトル私のこと面倒な女だって思った?」
えっ というような顔をするヴィクトル
「ヴィクトルが今回のことで少しでも面倒な女だと思ったのなら私はロシアに帰るしもう関わらない。でもそうでないならまだそばにいてもいい?」