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【黒羽快斗生誕祭】クリムゾン・ブロッサム

第5章 前哨






黒羽くんのたった一言に簡単に納得したらしい、中森さんにはどうやら推理の才能はないようだ。
ポケットに何度も読み込んだのだろう、クシャクシャになった切れ端がしまわれたのを見届け。
私も二人に手を振り、帰路につく…


校舎を出た所で見上げた空にどきり、と痛いほど心臓が高鳴る。
まだ明るい東の空に薄らと、真ん丸な月が上っていた。
その月に追い立てられる様に、いつもより足早に家へと急ぐ。



そう、私は現場には行かない――現場、には。


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