第13章 本気の気持ち
カカシがお風呂から上がり、
私も後から入った。
ラフな格好に着替え、
二人で食事をしている。
意を決して、
私は三年前の事を聞いてみた。
「カカシに私、三年前の飲み会でお世話になったんだね。
全く覚えてないの、ごめんね。」
「ん?ああ、が
ベロンベロンに酔って潰れた時ね。
あんなに飲んだら、
次の日、二日酔いが凄かったんじゃない?」
「酷くて頭ガンガンでしんどかった…。
馬鹿だなーって思ったよ。
何か変な事言ってた?」
「…いや、べつに変な事は
言ってなかったよ。
3年間なんか長いし、
長期任務がイヤだって叫んでたぐらい。」
「えぇえっ!?…叫んでた…?
うわぁ、最悪…。」
あまりのショックに
手が震える。
「あ、仕事辞めたいーっとかも言ってた。」
もう自分が情けなく思い、
カカシの話を
頭を抱えて聞いている。
(もう誰か私を殴って…)
「最悪だね、ごめんね、悪酔いしてるよ、それ。完全に。
ご迷惑をおかけしました。」
「まあ、それ以外
ひどい事は言って無いから、
安心しなよ。
あ、明日から任務だっけ?」
「うん、多分待機だと思うけどね。」
カカシは少し黙って、
何か考えている。
「えっ?どうかした?」
「ん?いや、大丈夫。
後でいうよ。」
カカシはニッコリ笑っている。
「…そう?」
(何だろう?気になるな…)
「まあ、早く食べよ?
少しゆっくりしたら
俺の寝室おいでよ。」
「っ!!」
「、
もう、意味分かるよね?」
「…うん。大丈夫、分かるよ。」
突然のお誘いに動揺が隠せない。
いつも、自然の流れで
そういう事をしていた。
だから、あからさまに
分かりやすい宣言をされると
照れてしまって恥ずかしい。
"ボーダーラインを超えるよ?"
って意味だとわかっている。
「寝室でね、
おれの気持ち聞いてくれる?
あと、
の気持ちも教えて?」
優しく微笑むカカシを、
私はもう目を逸らさなかった。
なんだか、分からない。
思わず、涙が出そうになる。
「うん。そうだね、カカシ。
私も気持ちを伝えたいわ。」
笑顔の私の返事に、
少しカカシは照れていた。