第9章 おかえり
「赤ちゃん欲しいの?」
「欲しいー。あんなに可愛い赤ちゃんなら作りたい…あはは、なんてね。」
そう冗談にしようと
彼に笑いかけたが、
カカシの目が真剣になっている。
「じゃあ作る?俺と。」
「何バカな事言ってるのよ、
お風呂沸いてるよ?
どうぞ入ってください。
あともう少しで、出来るから。」
そう言いながら
彼に背中を向けた瞬間、
後ろから包み込むように
抱きしめられた。
「もう、危ないってば。
何してるのよ。」
「なんか、浮かれてるな、俺。
が無事に帰ってきて良かった。
ずっと帰りを待っていたんだよ?」
「そうなの?何でもいいから
早く入っておいでよ。」
「あのさ、俺、
寂しかったんだよね。」
「え、まあ確かにこの家広すぎだもんね、一人じゃ寂しいよ。」
そう言いながらカカシを
見れば
不満な顔をしている。
「もういいや、お風呂入ってくる。」
カカシは拗ねたように面白くない顔を
して、お風呂に入って行った。