第5章 第3者は初めからいなかった/黄瀬涼太
ズブッ-------
「きっつ…」
「っ?!」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い。息を吸うことすら忘れそうだった。とうとう男の人を受け入れてしまった。
「ちょ、アンタ……処女?」
「う、うるさいっ」
彼は入る事に戸惑っているようだ。
「止めるの、続けるの……?」
「え」
「涼太…」
「っ、我慢するっスよ…?」
涼太はゆっくりと私の中に入ってきた。少し動くだけで裂けてしまいそうだ。
「ん、いっ…」
「もう少しだから…っ」
「うんっ」
痛い苦しい辛い。そればかりが脳内をめぐった。でも止めてほしくなくて、彼の首に腕を絡めた。
「入ったっスよ、はぁ…っ」
「あ……」
「処女ならそうとはじめに言ってほしいんスけど」
「言えるわけないじゃない」
「……ま、そんな強がるとこも嫌いじゃないけどね」
「え…?」
「まだセックスは終わってないんスよ」
「あっ、動いちゃっ、ん」
なにこれ、なんか思考が変になっていく。痛みが段々と薄れ、黄瀬涼太をもっと奥で感じたくてたまらなくなる。このまま突かれていたら理性なんてなくなる。