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【黒バス】みだらな若人

第1章 覆される/黄瀬涼太







「ごめんなさい」





彼女は言った。悪いことをしているのは俺の方なのに。たいして知り合いでもない隣のクラスの彼女。俺に気があるみたいで。そりゃ部活も仕事も活躍しているからそれなりに有名だ。ファンとは違う、特別な感情を抱く子も決して少ないとは言えない。彼女もそのうちの一人みたいで。「ただ気持ちを伝えたかっただけ」と、告白をしてきた。正直告白は言われ慣れてしまっている。毎回嬉しいと思うのは変わらないが。ただ、今目の前のこの子は少し違った。ものすごく純粋そうで汚れをしらない天使のような、それでいて凜とした姿勢で俺と向き合う小さな女の子。いつもは告白を断ってきたが、少しだけ興味が湧いた。そして俺の口から出た言葉は自分でも驚くものだった。





「俺を満足させられたら付き合ってもいいっスよ」





まさにこういう子には難題な条件。言ってる意味がわからないって顔を返された。だが、俺が彼女を押し倒すとすぐさま理解したのか、瞳を絶望の色に染めた。



しかし彼女は言った。「私でよければ」と。





「めちゃくちゃ震えてんスけど」
「こわくないから大丈夫」





強がっちゃって…。まぁそういう子、嫌いじゃないっスけどね。





「やめてって言っても聞かないっスよ?」





彼女の耳元で囁いてみると、顔も耳も真っ赤にさせて頷いた。それを合図に手を服の中に入れていく。肌の上に手を滑らせただけなのに彼女は反応を示す。すぐに下着と俺の指が接触して器用にホックを外すと「あっ、」と彼女が声をあげた。そのまま胸を思うがままに形を変形させて堪能する。





「は、恥ずかしい…」
「…とか言っといて抵抗してこないじゃないスか」
「っ、」





これでもかってくらい顔を赤くした彼女は両手でそれを覆った。なんだかその行動に興奮したから、俺の右手で彼女の両手を上にひとまとめにしてやった。そのせいで涙目になる彼女。なんだか綺麗な光景にドキリとする。この顔、どんな男に見せたことがあるのだろうか、なんて思考を寄り道させていたら彼女が震えた声を発した。





「やっぱり私じゃ…黄瀬くんを満足させられないかなぁ」





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