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【ヒロアカ】風神は舞う

第1章 犯罪者の娘


私は叔父が嫌いだった。 自分がヒーローになれなかったから、常に何かに劣等感を感じているから、私の夢を馬鹿にしたし、母に手を出した。 それに怒った父は、自らの弟を刺してしまった。 これは私が齢10歳の時に起こった悲劇である。
「五十嵐の父が弟を刺した」という話は周りへ広まり、学校へ行けばそのことでからかわれたり、気味悪がられたりするばかりであった。 当然友達などは居なくなり、私は1人で過ごすことが多くなった。 下校途中、寄り道をして海を見ることが好きになり、いつものように海風を浴びていると、いつの間にか来ていたクラスメイトが私を囲い「犯罪者の娘」やら「敵」などと罵ってきた。

「犯罪者の娘なんか、ヒーローになれるわけないだろ!」

1人がそう言った。 私の夢を馬鹿にする人間が、1人増えたのだ。
拳を固く握り俯くと、前方から確かに「止めないか!」と声がした。

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