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『探偵』前世の記憶を思い出した時、彼は私の恋人でした。

第1章 記憶を思い出したら『萩原研二』の恋人でした。


※萩原研二さんが結構屑です、それでも大丈夫だという方のみでお願い致します。苦情は受け付けませんが宜しいですね?忠告は致しました、それではどうぞ。

ーーー。

「浮気ばかりする恋人を待つ私、健気過ぎない?というかもう別れてもいいと思うんだよねぇ…」

記憶を思い出したのは何気なく見たテレビに映る『工藤優作の闇の男爵シリーズ』が発売予定とデカデカと放送されていて、流れ込むように前世の記憶を思い出した私は高熱を出すくらいにうなされた。そんな心寂しい時ですら、彼氏である萩原研二は一度も見舞いに来なかった。私という彼女がおりながら平気で浮気するし、私という存在に冷めてしまっているのか塩対応でなんで付き合ってるんだっけ?と記憶を思い出した私は真顔になった。私はまるで小姑のように毎日防護服を着ろと言い続けて、研二は反抗期の子供のように同棲している部屋を出て行く日々が続く。

そして明日は11月07日だ。今日も帰って来る気配はない…覚悟は決まった。しかし目覚めが悪いから助けるけどねっ!そう私の中では既に元彼である萩原研二を助けることにした。

ーーー。

爆発物があるのにも関わらず彼は軽装で解体しており、呑気に電話なんてしていた。一旦解体を終えて煙草を吸っている姿すらカッコイイのが非常に腹立つが、これからどうなるのかは想像がつく為周りにいる処理班に向かって「助けて下さいっ!」と泣きついた。勢い良く後ろを向いた研二は目を見開いて「なんでお前…」と呆然としていたが、私にも彼等にも時間がない。手首を掴んで引っ張り、他の防護服を着た処理班へ向かって「逃げて!遠隔操作で爆発しますっ!」と階段へ駆け出した。周りが一斉に逃げて、階段を降りる最中激しい爆発音と共にグラグラと高層ビルが揺れた。軽装の研二を守るように豊満な胸に顔を埋めて守る、瓦礫が落ちてガラスが割れる…がなんとかビル自体が崩れることなくほっと息を撫で下ろした。

「ふぅ…研二大丈夫?」
「っ、無茶苦茶だろ!なにやってんだ!」
「なにやってんだは私がいいたいよ!なんで防護服着てないの!私が来なかったら貴方以外にもここにいる人達皆が死んでたのよ!!なに?見た目が格好悪いから?自分は死なないとか慢心してたから?その両方かしらね…まぁなんだ。そんな軽い気持ちで警察やるなら、警察なんて辞めちまえっ!!遺された者のこと考えなさいよ、馬鹿野郎!」
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