第18章 Sweet END【★】
ナポレオンの私室。入るなり、後ろから抱きすくめられて。
「ナポレオン………?」
「すまない。まだ………、信じられなくて」
「え………?」
「もう二度と、お前を抱きしめることはないと思っていた。
だから今………、情けないくらいに疑ってしまう。
この手を離したら、お前は消えてしまうのかって」
たまらなくなって、頬にキスをした。
「大丈夫よ、私はずっといるから。あなたの傍に………ずっと」
微笑む彼女は、とても綺麗だった。
抱きしめ合ったまま、もつれ合うように寝台へと倒れ込む。
灯りを消した部屋の中
カーテンの隙間から降り注ぐ月灯りをたよりに衣服を脱がせ脱ぎ去る。
かぁっ、と頬が朱染まるのを感じる。………だけど、今日は。
「大好きよ………。」
丁寧な手つきで体に触れる彼を、いっそう強く抱きしめる。