第8章 惑わしの秘薬【★】
「あっ………んんぅ」
伯爵の太腿をまたぐように座らされ。
彼とキスを交わしながら
背に回ったレオナルドの手が戯れに豊かな胸のふくらみに伸びてくる。
皮膚の硬い大きな手は
柔肉のつぶれる感触を楽しむかのようにゆっくりと円を描いて捏ね回した。
………と。伯爵が彼女のブラウスのリボンをくわえ、器用に引っ張る。
しゅるり。音を立てて胸元が緩んで。
背に回ったレオナルドは、下着のホックを外し素肌を暴いた。
「っ………!」
かぁっ、と頬に熱が昇るのが分かった。やっぱり、まだ恥ずかしい。
身体を隠そうした手首は、二人にすばやく封じられた。
「まるで、女神だな………。」
魅入られたようにレオナルドが囁く。
そのまま、朱染めとなった耳朶を舐め上げた。
くち、くちゅり、と耳の内側に舌先が入ってくる。
火傷しそうに熱い視線が 前から後ろから注がれるのを感じて
たまらず ひゅ、と吐息を封じる。