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君色に染まりて【イケヴァン長編◆裏】

第6章 絡めた感情【★】


「テオ、………テオ。夕食ができたよ」

あれから私室に戻っても、彼女の微笑が脳裏に焼きついたように消えなかった。


その彼女が『入るよ?』と一声掛けて、部屋へと入ってくる。



「アーサー? 二人とも………、どうして、」

肩に触れたか細い手首を、掴んで。

濡れた唇に、キスをした。


「っ………、んんぅ!?」

零れた声と見開かれた瞳が 彼女が驚いていることを物語っていた。


開いた隙間に、舌をねじ込む。

怯えて逃げ惑う舌を、絡めとって吸い上げた。


「ま、待って………!」

ドンッ、と突き飛ばされ、それだけで喪失感が胸をかすめたが。

走り出した興奮は少しも静まらなかった。


「キミが欲しい」


「!」


「抱かせろ」


彼女を抱き上げ、半ば放るように寝台へと倒した。

すぐさま二人の手が身体を撫で始める。


「ふ、二人とも………。なにを、言って………。」


彼らの手を振り払う。

自身の身体を抱きしめるように腕を掛け、そして怯えたように瞳を揺らして。


「………そんな顔をするな」

「怯えないでよ。………っ言っても無理か。やめるつもりナイけど」

彼らの言葉に宿る自嘲めいた響きに、胸がざわめいた。


「で、も………あっ………!」

しゅるり、とブラウスのリボンが解かれ 胸元があらわになる。

残るスカートと下着………すべてを取り払われ

とうとう生まれたままの姿になったアズリ。


アーサーは彼女の背に周り、テオは彼女と瞳を合わせるようにして身体を撫でる。


アーサーの骨ばった手が片方のふくらみをやわやわと捏ね回し

テオはもう片方の胸やデコルテ、首元に舌を這わせて。


「ああぁっ………! やっ………待って!

三人でなんて………!」


「………二人同時に愛されるのは初メテ?」


「はああぁっ、やっん………! あ、当たり前でしょ………っ」


「キミの乱れる姿………、たまらないよ」

耳朶を柔く食みながら囁かれた声に、ぞくりと背が震える





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