第1章 「愛しいあなたへ」のカカシバージョン
次の日、俺は店に行き、お目当てのものを探していた。
指のサイズの話を
この前しておいて良かった。
『カカシの彼女さん、指のサイズ、7号なんだよ、細いね。私なんか11号だよ。』
「何がよ?
11号も普通でしょうが。」
『そうなんだけどね。
私の手は大きいし、鍛えてるからゴツゴツしてて、仕方ないんだけどね…。
この前、手の指をみせてくれたんだけど、凄く綺麗で…素晴らしい!』
そうキラキラ瞳を光らせて
俺の彼女を褒めていたな。
俺は何とも思ってなかったのに、は、そんな事まで気にしていたんだな。
店の中で商品とずっと睨めっこしている。
俺の独断と偏見で選んでいいものか悩んだが、まあ、気に入らなかったら、また違う時に選んでもらう事にしよう。
随分、悩みに悩み、
の似合いそうな
ものをやっと見つけ、
それを購入した。
どんな表情するだろうな、
は。
喜んでくれたら
嬉しいんだがな…
に、早く会いたい。
もう、わかったから
早く帰ってきて欲しい。
お前がたまらなく
愛しいんだよ。
俺はゆっくり溜息をつき、
目を瞑り、天を仰いだ。
空は今日も雲一つない。
透き通るような
真っ青の空が広がっていた。