第2章 …何ここ
次の日、目覚めたのは昼前の10時頃
丁度いい時間だな、と目を擦りながら洗面台に向かい全ての支度を整える
今日の予定は言うほど重要な事でもない
ホラー映画が好きな友人とカフェに行って語り合うだけ
流石に家に行くのは失礼だと判断してそうなった
「さぁーて、行きますか」
家を出て鍵をかけ、待ち合わせの場所に向かう
徒歩で20分ほどの場所のためそう苦労はしない
一通りの多いちょっとオシャレなお店だ
「お待たせ~」
「あ、シルフィ来たね、さぁ語ろ!」
彼女がその友人だ
ちなみにこの友人が、ハロウィンを進めてくれた張本人
彼女は生粋のホラー好きだから妙なくらいホラーに詳しい
のだが、ホラーというカテゴリだけでも情報量は私の知識より断然多い
それくらいホラーが大好きなんだと
私としてもホラーは好きだし、有難いのだけれど
正直怖いなって思う時もないわけじゃない
ちょっと心配だったりもする
昨日視聴したハロウィンについて語り、ついでに次のお勧めも聞いてみた
「エルム街と13金はみたんだよねー、じゃあ悪魔のいけにえとかどう?」
「悪魔の…?それもホラーか」
「私が見るホラーって結構スプラッタなの多いけどね。この映画に出てくる殺人鬼はチェーンソーを幼少期にプレゼントされるのよね」
「へぇ………それも見てみようかな」
「お勧めよ~」
彼女はとてもご機嫌なようだ
まぁこんなにホラーについて語れる相手もそういないんだろうな
マニアックな部分多いと思うし
それについていく私も結構物好きな部類に入るんだろうけど
長くそのカフェで語らった後、会計を済ませて店を出た
その場で別れ、帰り道を歩いた
ふと、路地裏というか…
周りより暗めな感じの道が気になった
まだ暗くはないのに人通りは全くない様子で
ちょっと不気味な感じ
ホラーの話をした後にみたからか不気味さが倍だったが
シルフィはドMな部分からそそられて目が離せずにいた
しばらく立ち尽くして
脚がその道に向く
気になって仕方がないのだ
何かありそうなのに
後の事は後で考えるか…
そう決意して、暗い道に足を踏み入れた