第4章 知らされた真実
シルフィは結局その日の真夜中に起きた
気絶によって思考回路も記憶も曖昧だが、シルフィは覚えていた
彼らの”仕事”は、殺人だ
最初からマイケルもフレディもいたのだ
どうして最初に気が付かなかったのだろう
トラッパーだって鉈と立派なベアトラップを持っていた
ああ、トラッパーの隠し事はこれだったのか
毎日忙しそうにしていたのはこれだったのだ
シルフィは、トラッパーが帰ってきたら改めて聞くことにした
...
キィィ...
いつの間にか寝ていたシルフィはバッと勢いよく飛び起きた
「いっ…今何時!?」
「朝の8時だ」
「8時…」
既に帰ってきていたトラッパーは朝食をとっていた
「トラッパー、昨日さ」
「忘れろ」
「え、いや、そういう事じゃなくて」
「じゃあどう言う事だ」
「トラッパーたちの仕事ってのは、殺人の事って確認だけしたくて」
「……………」
「あ、別に答えなくてもいいよ、マイケルの姿で察しついたし、今更でしょ」
そこまで言うと、トラッパーはフゥっと1つ息を吐いた
知ってしまったか…と言う顔で、すまない…と呟くように言った
「いや、うん、マイケルもフレディも、レザーフェイスだっているのに気づかなかった私も私だから、気にしないでよ」
複雑そうな顔をしたトラッパーを見ると、なんだか申し訳ない気持ちにもなってしまうが、知ってしまったものは仕方がない
シルフィは自分も朝食を、とおもむろに立ち上がった
「シルフィのも作ってある、温めて食べろ」
「あれ、ありがとう…」
仕事疲れもあるはずなのにありがたい
ラップまでしてある
意外と几帳面だなぁと感心しながら、シルフィは食事をレンジで温めた