Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第2章 I think of you
エルヴィンを考えつつ、ライナーと家庭を築く想像をしてしまい、ハッとする。
自虐的な乾いた笑いが口からこぼれた。
結衣はそのままベッドにしばらく体を横たえたまま考え、シャワーを浴びてテレビをつけて録り溜めたドラマを見る。
好きなドラマ。
だが内容は全く入らずで、結衣はため息をついてテレビを消し、ベッドに潜り込んだ。
『私と結婚を前提に交際してほしい』
思い出すと、顔が熱くなる。
ふと結衣は思う。
記憶の事もあり、そもそも男性経験が25年間全く無い。
エルヴィンに全てを捧げる。一生連れ添う。夫婦。家族。
「・・・エルヴィン・・・って、呼ぶんだよね」
名前を呼ぶと、勝手な罪悪感だろうか。
胸がズキズキと痛んだ。
結衣は布団を深く被って無理矢理眠りについた。