Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第2章 I think of you
「今夜はライナーも一緒かい?2人きりの約束だった筈だが?」
「・・・マネージャー!お疲れ様です」
結衣が言うと、お洒落なスーツに着替えたエルヴィンが手を上げた。
そして結衣の横に立って、結衣の肩に手を置いた。
「すまないなライナー。彼女はこれから私とデートなんだ」
マネージャー、そんな言い方しないでください。
結衣は少し困った顔をする。
「そうですか、すみません。お気を付けて」
笑顔で返すライナーに、また少し胸が痛む。
引き止めてくれるはずのない彼にお辞儀をして別れた。
「・・・残念か?」
「へ?」
「ライナーだよ。今からでも誘うか?」
「いえ、今日はマネージャーとお食事するお約束です。それに彼とは話したのもまだ2回目位ですし・・・」
「冗談だよ、邪魔はさせない」
また少し意地悪な笑みを見せるエルヴィンに体が熱くなり、梅雨の暑さとは違った汗を1人かいてしまった。