Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第13章 Side Story , Reiner -850-
調査兵団に入団し、第57回壁外調査後。
就寝前の自由時間。
広場のベンチに座って話す。
「お前すげぇよ。入団即団長の補佐みたいなことしてるしよ、こりゃ期待されまくりじゃねえか。スピード昇格も夢じゃねえな」
「・・・うん、そだね」
体を動かせるようになってから、ルイーゼに元気が無い。
同室のやつが死んだからか、だいぶ良くなってはいるようだが、傷がまだ痛むのか。
俺は戦士だ。
謝っても仕方が無いことではあるが、つい、謝罪を口にしそうになる。
「団長の元での仕事、何してんだよ?」
「・・・書類作成と、会議での書記と・・・位かな」
「ほぉ、にしては拘束時間長いよな。俺達はルイーゼみたいに忙しい訳じゃないからのんびりして・・・あ、いや、すまん。嫌味とかじゃないぞ」
「ん・・・ね、ライナー」
「なんだ?」
俯いたルイーゼは、顔を上げずに抱き着いてきた。
「大好き」
しがみついて胸元に埋まるルイーゼを、わざと一瞬キツく抱き締めてやれば、「ゔっ」と苦しそうな声を上げた。
「1人で抱えるなよ。俺がついてるから」
「・・・うん、ありがとう」
キスをして、再び顔を上げて啄むようなキスをする。
ルイーゼの俺よりも小さな身体は必死に俺にしがみついて、キスをしながら俺の頭を抱き締めて髪を掴む。
何があった・・・?なんで何も話さない。