Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第10章 Forever I love you
「もう離れんなよ」
「うん」
ライナーの手が背中に回され、そのまま厚い胸元へと引き寄せられ、腕の中におさめられる。
「・・・は、ライナー・・・!飛行機・・・時間!!」
ライナーから離れて時間を見る。
23時59分。
0時0分。
「あ・・・」
「飛行機は・・・いい。1日位遅れたってあっちも許してくれる」
ライナーが結衣の手を握りながら跪く。
「ラ、ライナー?」
「今は何月何日だ」
「・・・8月・・・1日・・・!前世のライナーの・・・誕生日・・・だよね?」
「ああ、今世でも同じ日に生まれた」
「凄い、そうなんだ!おめでとう・・・!」
結衣がライナーに微笑むと、ライナーが照れくさそうな笑みを見せる。
そしてすぐに真剣な眼差しになる。
「佐藤結衣」
「は、はい!」
「俺は正直、カッコつけるのは苦手だ」
「そ・・・なの?」
「ああ。だから率直に言う」
ライナーの手が、結衣の手から離れて、すぐに差し出されたライナーの手の中には小さな藍色の箱。それはゆっくり開かれ、中には美しく輝く宝石の付いた指輪が。
強い眼差し、だが、少しだけ。ほんの少しだけ、ライナーの手が震えている。
「俺と結婚してほしい」
「・・・嘘・・・」
「嘘じゃねえ。・・・どうなんだよ、返事は」
「“はい”に決まってる・・・!!!」