第7章 酔いに消された記憶〈完〉
「葵の全部が欲しい。最後までいい?」
葵が真っ赤な顔をして恥ずかしそうに頷く
「…でもやっぱり、今日は止めておく
こんな風じゃなくて、ちゃんとした時に葵を貰うことにする
でも、今の答えはちゃんと有効だからね
忘れないで」
「うん…」
「じゃ俺にも痕をつけて?」
「えっ?」
「有効だって証拠頂戴」
葵の手を自分の胸に誘導すると
おずおずと葵が唇を近づける
チリッと甘い刺激を感じ、
じりじりと焼かれるような感覚に目をつぶる
「この痕が消えるまでに、葵を貰っていい?」
「うん。」
葵が恥ずかしそうにでも嬉しそうにふわっと微笑む
「家康、大好き」
「こら、質問に答えることしか許してない!先に言っちゃダメ。俺の方が好き」
「そんなことないもん」
「あるよ」
優しく抱き寄せ自分の胸に近づける
「もう!へへへ。あったかい」
終
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