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イケメン戦国~IFな小噺(家康only)~

第5章 アクシデントの活かし方(蘭丸BD)/口づけの意味02 〈完〉


~蘭丸side~


自分の手に香油をだし伸ばしてから、葵様の腕に伸ばしていく

「わぁいい香り、蘭丸君の手、気持ちいい。とっても上手だね」
何の疑いもなく、純粋に喜んでくれる
自分の邪な感情があふれ出さないように気をつけないと

「葵様がそう言ってくれて嬉しいな」


腕から手に移動し、
手を握ったり、指を伸ばしたり、と、よどみなく動く自分の手を見ていた葵様が

「蘭丸君の手、大きいね」

「そりゃ葵様と比べればね」

「細長くて綺麗だけど、女性と間違えることはない男らしさがあるね」

葵様あんまりそういうことは言わないで
無自覚って本当に怖い…
今日家康様がいっていた「自覚しろ」っていうのもこういう事なんだろうなぁ
と、昼間の家康様の心配そうな顔が思い出される
まぁ葵様本人がその表情に気づいていないから意味ないんだけどね…


「葵様痛いところはない?」

「うん大丈夫」

「じゃ、腕はおしまい」

持っていた手ぬぐいで、余分な油をふきとっていく

「次は足だよ」

「足はいいよ」

「だめ!今日はいっぱい無理させちゃったから、葵様の役に立たせて?」

「もう、蘭丸君にお願いされるとなんでも聞いちゃいそうになる」

「ほんと?じゃもっとお願いしちゃおうかな」

「え?」

「んーんこっちの話」

「ねっ足だして、ひざ下だけ触らせてもらうから」

「うん」


足に香油を伸ばし揉みながら
「葵様は足も手もとってもきれいだね
小さくって、綺麗で、食べたらおいしそう」

パクッ

「きゃっ」

「驚いた?」

「当たり前でしょ!だめそんなことしちゃ!!」


もう一度口に含もうとすると真っ赤になって目を潤ませる
「だめ!蘭丸君、やめて?」

「葵様、かわいいっ」
いつもの笑みを浮かべて、いつもの声色に戻してあげる

するとホッとしたような表情を葵様がするから
「蘭丸はすぐ揶揄うんだから」

「そんな可愛く反応されたらもっとイジメたくなっちゃうよ」

「もう!」



今日はここまでにしてあげる
少しずつ少しずつあなたを頂くから
少しずつ少しずつ俺に向かせるから



指先への口づけ:崇拝


(次ページあとがき)
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