第1章 甘えるのが苦手なあなたに〈未完〉
城下でお使いを済ませた後、
フラフラとお店を見て回っていると、
ふと目についたのは薬剤屋には不似合いな言葉
『大切なあの人に甘えられない恥ずかしがり屋さん向けお薬』
『男は甘えてくる女に魅力を感じるもの
甘えることが苦手なままだと、大切なあの人が別の女子のところにいってしまうかも
そうなる前に、このお薬をつかって甘え上手で手放すことができなくなる女子へ』
(ええっやっぱり恥ずかしがってはいけないんだ‥‥
どうしよう、家康に嫌われたら
でも恥ずかしくて、、、自分ではできそうな気がしない)
店主が声をかけてきた
「この薬がきになりますか?」
「あっはい。すこし。」
「この薬は、南蛮の薬なんですよ。
毒なものも入っていませんから安心してください。
この薬のその他の効能として、お肌がピチピチになったり、髪に艶が出たり、とかもあるんですよ。
今城下の女子に人気のある薬です。えーとなんだったかな、南蛮では『さぷり』だか何だかっていうんです。
品切れだったのですが、今日入荷したんです。買うなら今ですよ。」
「『サプリ』ですかー?」
「おや、知っているなら話は早いですね。
(サプリか…ビタミンCとかそんなものなのかな)
「じゃあとりあえず一袋くださいな」
「まいどあり!」
城に戻り
自分の部屋で先ほど買った薬を開けてみる。
「えーと、一日一包、いつでも可ね。夕餉前だけど、今のんじゃお。まっサプリなら急には変わらないだろうけどね」
ゴクリ
「うーん、何のかわりもないね。苦みもないし飲みやすいな
じゃー夕餉まで少し仕立てを進めておこうかな」