第3章 ファミレス
~青峰side~
「…大輝」
「あ?」
「今日はご飯誘ってくれてありがとう。すごく嬉しかった!」
そう言い、頬を染めて微笑む瑠衣に俺は目を奪われる。
どうしてコイツは、自覚無くこういうことを言うんだ。
瑠衣はいつだって、素直で真っ直ぐな言葉を俺にぶつけてくる。
コイツには嘘がつけない、いや、つきたくないと思わせるものがある。
だから、コイツといるのは
怖い。
純粋で真っ直ぐな瑠衣と、正反対の俺。
瑠衣が白だとすれば俺は黒だ。
この先、瑠衣を傷つけてしまうことがあるかもしれない。
…いや、おそらく俺は既にコイツを傷つけている。
終業式の日、俺は瑠衣にキツいことを言ってしまったと思う。
でも、瑠衣に嘘はつけねぇから。
それが瑠衣を傷つけることになるなら、
俺は瑠衣から離れた方がいいのかもしれねぇな