第16章 【番外編】*merry Christmas*
カフェでゆっくり温まることが出来たので、大通りに戻りスポーツショップに行った。
「なんかやっと着いたって感じだね」
「邪魔が入ったからな」
「オフとか関係無く遭遇しちゃうって運命だね」
クスクスと笑いながらエスカレーターに乗り、バスケのコーナーを目指す。
「ねえ、次は誰に会うと思う?」
「…残ってる奴でスポーツショップで会うとしたら、」
その時、私は大輝の後ろに水色の髪を見つけた。
「テツだな!」
「呼びましたか?」
「うおっ!?」
「こんにちは黒子くん。買い物?」
「はい、練習着を買いに」
脅かすな、瑠衣も普通に対応してんじゃねえ、とやかましい大輝はほっといて、私は黒子くんに一つ提案をした。
「だったら大輝と一緒に選んだら?大輝はバスパン買いに来たから」
「でも、久瀬さんと一緒に買いに来たんですよね?」
「私はその辺で時間潰してるからいいよ。ごゆっくりどうぞ」
そう言って私はその場を離れた。
さあ、何見ようかな…。
「すみません、青峰くん」
「あ?何がだ?」
「久瀬さんとのデートの邪魔をしてしまって」
「はあっ!?」
テツの突拍子もない発言に、手に取っていたバスパンを落としそうになる。
「あれ、違うんですか?」
「ちげぇよ!バスパン買うのに付き合わせてるだけだっつの!」
「…なら、もっと邪魔になること言っていいですか?」