第16章 【番外編】*merry Christmas*
鏡を見たりさつきと他愛の無いことを話したりして時間を潰していたら、突然ドアがノックされた。
「はーい?」
「入るぞ」
え?こんなに低い声の女…いや、これは男か。
え、じゃあ誰…ってまさか、
「オイ瑠衣!時間過ぎてんだろ!行くぞ」
「えっ大輝!?ちょ、まだ12時…」
「昨日11時に家の前だっつったろ!」
「あっ……」
私が間抜けな声を出すと溜息を吐かれた。
え、今日溜息吐かれすぎじゃない?
「ほら、行くぞ」
「ま、まだ着替えが「それでいいだろ。早く行くぞ」
勝手にハンガーからコートを取り、私のバッグを放り投げてきた。
観念して、大急ぎでバッグに物を入れていく。
私のコーディネートが…ベレー帽が…。
「いーよー…」
「んだよ、テンション低いな」
お前が早く来るからだろ!と言いたいところだけど、遅刻したのは私の方だから何も言えない。
実際、何着てるかなんて大輝気にしないだろうし、もういいや!
楽しもう!勝手に!