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【おそ松さん】マツノトクエスト

第9章 【番外編】マツノトクエスト 第八章



 このゲーム世界は新感覚体感ゲーム。
 色々なモンスターや攻撃の様子は今までプレイしたゲームとはあまり変わらないが、実際この世界に来てみると新感覚と言っていい程新感覚、だから間違ってはいない。
 私も全然楽しくない!!って訳でもないのだが、早く皆の記憶……戻らないかな。
 魔王を倒す手がかりはつきそうでも今一緒にいる3人の記憶を取り戻す術が全くわからない。
 それに後の3人はどこにいるんだろう。

「ナス子、ちゃんといる?」

「いるよー」

 トド松が個室の中から心配そうに声をかけてくる。
 適当に返事をしてこの状況をどうしたらいいものかと頭を抱えた。
 はっきり言ってしまえば寂しいのだ。

 これが一人で遊びに来ていたならそうは思わなかったかもしれない。
 けど今の状況は私の幼馴染達も同じ世界に来ていて、私の事を皆忘れてしまっている、心もとないのも事実。
 扱い的にはあまり変わらないけど、それでも違うよね。
 おそ松なんてこの世界で出会ってから私の名前を直接呼んだ事はない。

 あんにゃろうに対して寂しいとか思うのも悔しいけど、やっぱり可愛い弟。
 まさに今の私はエイトシャットアウツ……八方塞がりだ。

「はぁ、スッキリしたー、へへっ! ありがとう」

「はいはい、良かったですねぇ」

 屈託のない笑顔で笑う辛口モンスタートッティ。
 もしかしたら何か情報を知っているかもしれない。

 相変わらず戻る時も私の背中にペッタリとくっついているトド松であるが、部屋に戻ると二人で同じベットに横になり少し訪ねてみる事にした。

・・・

 トド松は天井を向いてフカフカの布団の心地よさを堪能しつつ幸せそうに目を閉じようとしている。
 今日はコイツも戦闘した訳だしお酒も飲んでるし疲れているだろうなとは思うけど、カラ松よりは情報を知っていそうな気がする。
 ただの勘だけどね。

「トド松、聞きたい事があるんだけどさ」

「ん? なに?」

 広くもないベットで二人で身体を向け合うとトド松の表情はキョトンとしている。
 こういう時は自分が女扱いされてなくて良かったと安心するし、自分もトド松相手に何も感じないので普通に一緒に眠れるから凄く楽だ。
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