第9章 【番外編】マツノトクエスト 第八章
服に着替えたおそ松、カラ松。
そしてまた踊り子衣装と黒髪ロングのカツラを身に纏うトド松を、二人は腕を組んで睨み下ろす。
そうだよねぇ、お姉さん達に人気者だった理由がただ騙されてただけだったんだからそりゃコイツらの場合は怒るよねぇ。
私的には安心したんだけども。
「で、こいつが幹部の一人って事ね? どう見ても弱そうだけどな、何でコイツ女の恰好してんの? 潜入捜査ってヤツぅ?」
「いや、トド松の話術は長けていて人を騙すのが上手く、童貞と言えどその様を他人に悟らせる事は絶対にしない強敵だ」
「あっ、ちょっとカラ松! それ言わないでくれない?! ぼくが童貞って秘密だったんだけどぉ?!」
あ、良かった……トド松もまだ童貞だったんだ。
これで一人また仲間が出来るかなと思った瞬間、また私の見たくないパーティ儀式が始まり、3人の股間が光り始める。
おそ松は赤、カラ松は青、トド松はピンク…………この下ネタ儀式どうにかならんのか!
「え、えぇ?! ナニコレ、ぼくのタマが光ってるんだけど……っ、こ、これって」
「っ!! トド松、お前もまさか……」
「やはり俺の思っていた通りお前も伝説の勇者の仲間だったという事か……俺は、信じてたぜ」
そして3人がまたまた股間から玉を出し水晶玉を確認する。
「……え、どういう事? 意味わかんないんだけど」
トド松は焦っているが、私達3人はこの行為がどういう事を意味する事なのか既に理解しており、トド松も自分達の仲間なのだと納得する。
「あ~、これな! 伝説の勇者のパーティの証なんだよ! だから、トド松、お前も俺らの仲間って事だ」
勇者が説明を引き受け、多少恨みが勝った顔のままはしていたが、仕方なさそうに言い放つと、トド松は目を見開く。