第8章 【番外編】マツノトクエスト 第七章
これは怪しい。
本人はそんな事ないと言うがどう見ても動揺している。
でも私には確認する術がない。
するとロープで巻かれた二人が相当酔っ払っていたのかボーっとした顔のまま目を覚まして口を開く。
「いってぇー! せっかく童貞卒業出来ると思ったのにいきなり殴るとかなくない?! ……あれ? 何で俺達縛られてんのぉ?!」
「おそ松!」
「ハッ、先ほどまであんなにいいムードだったのにあのカラ松レディ達はどこへ……」
「カラ松!!」
やっと起きたか馬鹿共め!
「二人共無事で良かったあぁあ、色んな意味で無事で良かったあぁああああ」
私は感極まって二人に抱き付く、姿はブリーフ一丁でも安心しずぎたのか気にはしなかった。
そんな二人の顔は心底ガッカリしていてそれどころではなく、とてつもない程残念そうな顔をしてどこか遠い場所を見ているのだった。
ショックから意識が戻らない勇者とその仲間を縄から助け出し、トド松も連行しながら宿の自分達の部屋に戻って行くのだった。
【 勇者おそ松一行は ピンクの店 を 後にした】