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【おそ松さん】マツノトクエスト

第37章 第三十六章



 あ、そうだ。
 皆とは逆で一松の心配をしてたけど、ホエホエ王国のお姫様が囚われてるって言ってたな。
 まさかおそ松の口から真っ当な意見が出るなんて驚きだ。
 私も勇者一行の一人なのだからちゃんとした意識を持たないといけないよね。
 まさかおそ松にそれを教えられるなんてショック極まりないんだけど。

「まぁ、ナス子が言いたい事もわかるよ?でもさ、やっぱり僕らが優先すべきは仲間割れとかじゃなく勇者達らしい行動に出るべきだよね」

う゛、チョロ松まで……確かにね、うん。

「そうだよね、ぼくもお姫様の方が気になってた……だって、お姫様って言ったら……女の子でしょ?」

 いや、ちょっとは兄弟の事も気にしようよ。
 ていうかお姫様のこと気にしてたのってそういう事ね。
 やっぱり六つ子はブレないわぁ。

 なんだかつい細い目をしておそ松とトド松を見てしまう。

「……それに王国の姫、上手くいけば謝礼金がもらえるかも」

「場合によっては恋の歯車が回りだすかもしれないぜぇ?」

 ずっと黙っていた一松がやっと口を開いたと思ったらこれだ。
 そして最後のカラ松のセリフで、皆がなにを考えているかやっと理解できた。

「はぁ……さすがだよアンタ達」

 どうしよう、女の子云々はおいといて謝礼金に関しては人のこと言えないんだけど。
 私もうんこじゃん!
 やばい、自己嫌悪に陥ってしまう。

「いや、僕は謝礼金や可愛い女の子とかは別に気にしてないし!ていうか皆恥ずかしくないの?僕たち勇者なんだよ?困っている人がいたら助けるのが正義ってもんじゃないの?」

 言ってる事だけはまともなチョロ松。
 けど体がソワソワしてる。
 自意識ライジング発動中ってやつね、これは。
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