第4章 【番外編】マツノトクエスト 第三章
「フン、まさかお前達の実力がここまでだったとはな。恐れ入ったぜ……負けたからにはこの俺、カラ松を好きにしていい権利を差しだそう、さぁ、煮るなり焼くなり仲間にするなり好きにするがいい」
【 カラ松 は 仲間になりたそうにコチラを見ている 】
チラチラともの言いたげに私達二人を見るカラ松。
だが正直面倒臭い。
いや、会いたかったよ? 会いたかったけどさ……。
相手がカラ松だとなんていうかこう、スルーしたくなるよね。
「んじゃ、いこっか」
「そうだね、勇者様」
「え?! あっ、ちょっとぉ?!」
勇者おそ松一行はカラ松をスルーし真顔で横を通り過ぎようとするのだが、その私の足にカラ松が縋りついて来る。
「ぎゃっ、ちょっと! カラ松!! スカート履いてる相手になんて事っ」
「フ、素直じゃないカラ松ガールめ……先程お前がまだ出会った事のない俺の名を呼んだ所をしかと見たばかりだと言うのに……そう照れるなよ」
掴まれた足をブンブンと振ってカラ松の身体から離れようとするが、カラ松は離れないまま言葉を続けている。
「このまま離れ離れになってしまうと言うのも寂しいだろう? ん~? いいだろう、このカラ松が仲間に━━━━━━━」
「「結構です」」
「えっ」
ま、本当は放っておく訳にはいかないし。
今だって段々子犬みたいな顔で泣きそうになってるし連れて行く他ないんだろうけど、それを決めるのは私じゃないんだよねぇ。
「おそ松、仲間にしてあげない?」
「はぁぁ?! 何で俺がこんな変なのを仲間にしないといけない訳ぇ? しかもお前さっきコイツに殺されかけたばっかだろ」
それもそうなんだけど、ってそうだったー!
私さっきカラ松に殺されかけたんだった。
「ねぇ、ちょっとカラ松!」
「ん?」
まだ私の足に縋りついたままのカラ松は私の顔を見上げるように上を向く。
「………っ!! 白、だとっ」
━━━━━━━━━━スパアアアアアアン!!
【 ナス子 の 会心の一撃 】