第3章 【番外編】マツノトクエスト 第二章
無理やり勇者おそ松のパーティに入れられてしまった私。
聞くとこの村は【始まりの村】と言う名前らしい。
なんとも心の躍るRPG特融のあるあるな名前なのだろうか。
ちなみに今は村の集会場なる場所に連れて来られて村の面々と村長さんと話をしている。
「おお、ニート勇者おそ松よ、やっと旅立つ時が来たのだな……この日を何日何日と幾度待ちわびた事か……思い起こせば数年前、お前が勇者とわかった時からうんぬんかんぬん━━━━……」
おお、これが村長。
最初に色々説明してくるやつね。
「勇者よ、そちらの娘は? ま、まさかコレじゃないじゃろうな?!」
村長や村の人々が慌てて顔を見合わせている。
村長、小指立てないでください。
その仕草古いし、私は勇者おそ松とは恋人関係でもなんでもございません。
「あぁ! 違う違う~、これ湖で拾ったから持ってこうと思って!! 別に村からアイテムなんでも持ってっていいとか村長言ってたしコレもいいだろ?」
「おい、だから人をアイテム扱いしないでくれる?! 私だってちゃんとしたニンゲ━━━」
「うむ、まぁいいじゃろう。 それにしても安心したぞ勇者よ、てっきりあの掟を忘れてしまったのおかと思ったわい」
「ちょっと村長?! ちょっとくらい私を庇ってくれてもいいんじゃないですかね……っ」
RPGの村長と言えば、基本コチラの話は聞かず、自分が言いたい事をツラツラ述べるのがお決まりだ。
何の掟か知らないけど、おそ松は大丈夫大丈夫と頷いている。
まさか、村長のスルースキルがこのゲームでも発動されるとは……しかも私の事アイテム扱いしてるよね、コイツも絶対。
「しかし旅に出る前に確認しておきたい事がある……さぁ、そこの勇者おそ松のアイテムよ、コチラに」
「アイテムってはっきり言いやがった━━━━━!!」
【 ナス子は 村長 にハリセンを構えた】
「まぁまぁ、落ち着けってぇ! 出発前に確認しなきゃいけない事があるんだからさぁ」
【 おそ松が ナス子 の動きを封じる 】
後ろからおそ松に羽交い絞めにされて動きを止められる。
別に村長一人くらいいなくなったっていいじゃん!いや、良くないか、まだ説明受けてないし。
説明受けてから抹殺してもいいわ。