Little lieR【イケヴァン◆ifイベ原作】
第12章 TieS END Ⅰ(しがらみEND)
血濡れの花嫁を抱えて、屋敷へと戻ってくることには朝になっていた。
「ヴォルフ、彼女は………」
フィンは彼女の亡骸を見止めて、吐息を封じた。
「おいフィン、どうし………」
レオも、同じように凍りついて。
「セバスチャン、彼女の部屋を見せてもらうよ」
「ヴォルフ、待ちなさい」
彼の言葉を無視して、つま先をそちらへと目指した。
荒らされたままの彼女の部屋。
床に落ちていたのは、小さな鍵で………。
(これ………。)
ごぞごぞと引き出しを探ると、古びた日記帳を見つける。
先刻の鍵を留め金に差し込むと、ぴったりと嵌り。