第2章 ***
「結月ちゃんは我が儘も全然言ってくれないからさ…。今日だってバッグをプレゼントした時…君は喜ぶより先に申し訳ない顔をしただろう?」
「ぅ…」
確かにそうだったかもしれない。
誕生日でもないのにこんな高い物を…って。
「僕としてはもっと我が儘を言ってほしいんだけどなぁ…。好きな子を甘やかすのが僕の楽しみでもあるんだから」
「……、」
「…大好きだよ」
「っ…」
目を細めて九条さんはそう言った。
とろとろに溶かされていく心…
今までずっと胸の中で渦巻いていた不安が消えていく。
「…続きしてもいい?」
その問いに答える代わりに、彼の首に両腕を回しぎゅっと抱きついた。
耳元で聞こえたクスリと笑う彼の声。
私の脚を抱え直し、再び律動を始める。
(九条さんが好き…)
出会ってまだ3ヶ月しか経っていないし、年齢だってかなり離れているけれど…
この先もずっと彼と一緒にいたいと思う気持ちに偽りはない。
「ぁっ、ぁんっ…九条さっ…!」
「ん…?」
──私の事、離さないで…?
それから程なくして私は果て、彼も中でドクドクと欲を吐き出した。
それでもまだ抜くつもりはないのか、私を抱き締めたまま唇を重ねてくる。
「んっ、は…」
「…結月ちゃんが可愛い事言ってくれたから、まだまだ治まりそうにないんだけど」
「ぁっ…」
ずくっと奥を突いてくる彼。
イったばかりの私の中は敏感で、それでも貪欲に彼のモノを締め付けてしまう。
「…結月ちゃんもまだ出来るよね?」
「……、」
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