第2章 ***
「君って子は…ホントに困った子だな」
「……、」
「気持ち良くなかったら…会う度こうやって年甲斐もなく君を抱いたりしないよ」
「ぁっ…」
一度だけ下から突き上げられ、思わず声を漏らしてしまう。
そんな私の顔を引き寄せると、九条さんは強引に唇を重ねてきた。
さっきとは違う、貪るような激しいキス。
舌をきつく吸われたり、甘噛みされたり…
その度にきゅんと下腹部が疼いてしまって…
「可愛い恋人の姿を見て、興奮しない男がいる訳ないだろう?」
「っ…」
『恋人』という言葉に今度は胸が高鳴った。
彼は私の事なんか本気じゃないと、いつも心のどこかで思っていたから…
「いつもの抱き方が物足りないなら…今日は少し激しくするよ?」
「…え……?きゃっ…」
繋がったままベッドに押し倒される。
私の太腿を抱えた彼は、初めから激しく腰を打ち付けてきた。
「ぁっ、ぁっ…九条さっ…、待っ…!」
「待たないっ…、僕がどれだけ結月ちゃんに夢中なのか…っ…ちゃんと証明しないとね…?」
「ぁっ、ぁんっ…!」
熱っぽい獣のような瞳…いつもの優しい九条さんじゃないみたいだ。
「結月ちゃん、いつも疑ってたでしょ?僕が遊びで君と付き合ってるんじゃないかって…」
「…!」
律動のスピードを緩めた彼に図星を指される。
もしかしてずっと私の気持ちに気付いてた…?
「元々僕の一目惚れだし…信じてもらえないのは仕方ないかもしれない…」
「……、」
「でも…じゃあどうしたら信用してもらえるのかって…会う度に考えてたよ」
「…九条さん……」
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