第2章 アボカド
なんだか本番の二日間は、訳のわからないままに過ぎていった。
いつもどおりと意識すればするほど、俺も相葉さんもなんだかおかしくなって。
終いには相葉さんはポカばっかりやらかして…
幸い、お客さんにバレるようなポカじゃなかったけど、酷い出来だった。
その度に翔くんやニノが何かとフォローを入れていて。
息がぴったりで。
ますます俺も相葉さんも焦った。
だけど、そんな俺達をよそに大野さんは、本当にいつもどおりで…
今年のわく学は、無事に終了した。
「つ…疲れた…」
「ああ…」
すべて終わって、楽屋で軽い打ち上げがあった。
俺と相葉さんはぐったりとソファに沈み込んでいた。
今回は終わってすぐの週は翔くん以外はレギュラーの収録が休みで。
特別に、月曜と火曜はほぼほぼオフってことになってた。
ちょっと早いけど、夏休みみたいなもんだ。
俺は月火の休みが明けたらすぐに北海道へロケに旅立つことになってるけどね。
翔くんと俺以外は、ゆるっとした仕事が多くなっていて。
だからかわからないけど、大野さんとニノの羽目の外し方が尋常じゃなかった。
「オイオイ…ここ、ドームだからいい加減にしてくれよ?」
チーフに怒られるくらい、二人はなんだかはしゃいでいた。