第2章 アボカド
俺と相葉さんはぐったりしながら、ふたりをただ眺めてた。
「…リーダー、大丈夫かな…」
「ん…」
空元気だっていうのはわかってる。
でも、今の俺たちにそれをどうしてやることもできない。
ただ、リーダーの傷が癒えるのを待つしかない。
「あ」
そうだ。
翔くんに釘刺しておかないと…
もうあんなことさせちゃいけない。
今回は相葉さんだったから良かったものの。
どこからどう漏れるのかわからないし。
「ちょっとさ、相葉さん。俺、翔くんと話してくるよ」
「え?」
「ほら…写真…」
「あ…そ、そうだね」
一緒に行くと言うけど、いっぺんに三人で消えたら怪しまれる。
相葉さんには残ってもらって、こっそりと翔くんを外に呼び出した。
一応、ちょっと残ってる後始末を手伝ってねってことにしといた。
ドームの会場に入ると、スタッフさんがまだ撤去作業をしている最中だった。
邪魔にならないよう、無人のベンチまで二人で歩いた。
「なに?後始末って」
「あのさ…翔くんさ、ニノと付き合ってるの?」
「は?何いってんだ?」
まあ、とぼけたくなるのもわかる。
でも俺はあの画像見ちゃってるしなあ…
なんだか生々しく思い出してしまった。
「見た人がいるんだよ。リハの日さ…翔くんニノと何してた?」