第2章 アボカド
「おやすみ…松潤…」
「ん…おやすみ。相葉さん…」
目を閉じると、大野さんの体温がダイレクトで感じられて。
なんとも言えない気分になった。
俺は、ストレートだから…
大野さんや翔くんやニノの気持ちはわからない。
男が男を好きになるって、どういう感情なんだろう。
…あんまりよくわからない…
「あ…」
大野さんから、甘ったるい良い匂いがした。
前から思ってたけど、これ、なんの匂いだろう。
無意識に匂いを感じてるうちに、なんだかとろんとしてきた。
あ、さっき相葉さんもなんかとろんとしてたな…
まるで女の子みたいな匂い。
…いい匂い…
翌朝…つっても、目が覚めたのは昼近くだったけど。
起きてみたら、エアコンが効きすぎてたみたいで、俺と大野さんと相葉さんはぎゅっと抱きしめあって眠ってた。
加湿器がなんだか知らないけど稼働してて。
なんとか喉に影響はなかったからよかった。
そっと起き上がって、大野さんの目を確認した。
いつの間にか、落ちたはずのアイスノンは目の上に乗っかってた。
きっと相葉さんだな。
こういうとこ、俺よりも気がつくから…
ちょっと腫れてはいるものの、大変なことにはなっていなかった。
あれだけ泣いたのに…
とりあえず、今日の仕事には支障が無さそうだった。