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カラフルⅤ【気象系BL小説】

第1章 バニラ


『御用のある方は…』

ピーッと留守電に切り替わる音がしても、通話が途切れない。

「留守電いれんのか…?」

じゃあ本当に用事だったんだろうか。
今、冬のツアーの準備でいろいろと連絡が飛び交ってて。
でもそれは嵐のグループラインに入ってくることが多くて。

なんかの相談かな…なんて思って画面を眺めてたけど、一向に喋りだす様子はない。

「…なんだ…?」

試してるのか俺を…

『…お…のさ…たすけ…』

か細いニノの声が聞こえた。

「え…?」

助けてって言った?

ぶつっとそこで通話は切れた。

「え…え…?どういう…」

なんかあったんだろうか。

つけっぱなしにしてたテレビの音がうるさい。
どうしよう。
掛け直したほうがいいんだろうか。

身体に掛かってたブランケットをどかして立ち上がった。
改めてスマホの画面を見ようとしたら、インターホンが鳴った。

こんな時間に訪ねてくる友達なんか居ない。

嫌な予感がしてスマホをテーブルに置いた。
モニターを見に行くと、そこには少年が立ってた。

キャップを目深に被って、顔が見えない。

「子供…?」

まじで嫌な予感しかしない。

その時、少年がスマホを取り出した。
なにか操作してる。

後ろのテーブルから電話の着信音が聞こえた。

「え…?」

慌ててスマホを取ると、その表示はニノで…

「どういうことだ…?」

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