第2章 アボカド
「お…おいでって…」
相葉さんは戸惑って俺の顔を見た。
いや、俺だってどうしていいやら…
「相葉ちゃぁん?」
ふにゃふにゃしながら大野さんは腕を広げたまま待ってる。
「う、うん…」
相葉さんは立ち上がると、恐る恐る床で腕を広げる大野さんに近づいた。
「ん」
まっすぐに相葉さんを見上げて腕を突き出し、大野さんは顎をしゃくった。
「は、はい…」
どぎまぎしながら、大野さんの足に跨るとぎゅっと抱きついた。
「ふふふ~…いい子。相葉ちゃん…」
「う、うん…」
なんだこれ…
大野さんちのリビングに、なんとも言えない空気が漂った。
相葉さんはこちらに顔を向け、困った顔をしてる。
でもなんかまんざらでもないみたい。
しばらくすると、大野さんの肩に頭を載せて、リラックスしてきた。
その間も、大野さんは相葉さんの頭や背中を撫でで、いいこいいこしてる。
「おーちゃん、いい匂い…」
「んふふ…そう?」
くんくんしながら、とろんとしてきた。
「お、おい…寝るなよ?」
「ん…でもなんか…」
「いいよ…寝ても」
「いや、大野さん…」
「んふふ…疲れてるんだもんね?相葉ちゃん」
「…うん…」