第2章 アボカド
「なんで…翔ちゃん…気づいてなかったのかな…?おーちゃんの気持ち…」
「さあな…俺たちにはわかったけど…翔くん、そういうの鈍いしな…」
「そうなんだよねえ…真面目くんだから…」
がくーっと相葉さんはうなだれた。
俺も画面を見ながら、なんだかがっくりした。
「つか、真面目くんなのに…なんでニノに手ぇ出すかなあ…」
「わかんねーぞ。案外、手ぇ出したのニノだったりしてな…」
「あー…」
二人が付き合ってるかどうかなんてわからない。
わからないけど、これは大きな変化で。
これを大野さんが知ったら…下手したらグループ解散の危機になるんじゃないかって大きな変化で…
「しっかし…ふたりともそういう趣味があるって聞いたことないぞ…?」
「まあ、でも男ってすんごい気持ちいいらしいよ…?」
「えっ…相葉さん?」
「い、いや…ほら、聞いた話だけどね。一回男の味を知ったら、やめらんないとかなんとか…」
「え…えええ…相葉さーん…」
「ちっ…違うもん!俺、やったことないもん!」
顔を真っ赤にして大いに否定してる。
まあ、わかるけどね。
俺もそういう話は聞いたことがある。
女よりも数倍いいって。
締りが半端ないとかなんとか…
って、何を思い出してるんだ俺は。