第2章 アボカド
大きな声が出そうになって、自分で自分の口を塞いだ。
東京ドームの使ってない部屋。
ドアの隙間から撮りましたって画像だった。
部屋の中央にはソファがあって、そこには二人の男が写っていた。
「こ…これ…」
ニノが翔くんの肩に腕を回し、そして…
なんかどう見ても、乗っかってる。
ただ乗っかってるんじゃない。
これは…あれだ。
ヤッてるな…って画像だった。
背もたれがあるから、肝心なところは写ってなかったけど、十分だって思えるニノと翔くんの気持ちよさそうな表情がバッチリ写ってた。
相葉さんの肩を掴んで、少し顔を近づけた。
「な、なにこれ…相葉さん…」
「でしょお?俺もさ…なんかの見間違いかと思ったんだけどさ…」
小さい声でこしょこしょ言ってるのには、訳がある。
「…もおさ…どうしていいかわからなくて…」
相葉さんの目がしょぼしょぼしてきた。
ちらりと相葉さんは大野さんを見た。
俺もつられて、床で伸びてる大野さんを見た。
「おーちゃんには、言えないよねえ…」
そう…
大野さんは、ニノが好き。
ずーっとずーっと好きで。
でも、男だから言えないって悩んでて。