第2章 アボカド
しばらく飲みながら話していると、大野さんがうとうとしだした。
まあいつもなら寝てる時間らしいから無理もない。
つか、じーさんかよ…はええんだよ、寝るの…
「あらあ…おーちゃん?おーちゃあん?」
相葉さんが大野さんを揺さぶってるが、なんか可哀想なので止めておいた。
「やめなって。寝かせてあげなよ」
「ええ~?だって、家主が寝ちゃったら、帰らなきゃじゃん…」
「いいじゃん、もう飲んだでしょ?帰ろうよ」
「ええ~…」
まだ飲み足りないのか、相葉さんは不満げで。
「わかったよ…付き合うから…」
「あっ…」
シュバババと相葉さんが俺に近づいてきた。
「うわ、近っ…近いって…」
真顔が目の前にきて、思わず体を引いた。
「付き合うといえばさ。まちじゅん。ねえ…」
「な、なんだよ…」
ソファに座ってたんだけど、テーブルが遠いからみんなで床に座ってたんだが、とうとうソファまで追い詰められた。
「俺、見ちゃったんだよね…」
「な、なにを?」
ちょっと近い相葉さんの顔が、深刻なものになった。
「どうしたんだよ?」
「うう~ん…」
散々悩んだ挙げ句、相葉さんはスマホを手に取った。
操作をして、俺に差し出してきたその画面には、衝撃的なものが写っていた。