第7章 ショコラ scene5
雅紀の弟のとこには、男の子が二人いる。
目に入れても痛くないほど可愛がって、貢物もいっぱいするから、いつも弟に怒られている。
「男の子って、関節硬いんだよ!」
「へ?」
「ほら、抱っこするじゃん?そんときに脚広げで腰骨に乗っけると楽なんだけど、やっぱり姪っ子ちゃんのが柔らかいんだよね。これ、女の子だからだと思う!」
「へえ…そうなんだ」
昔、番組でたくさん子供抱っこしたけど、そんなこと気づかなかったなあ。
「やー…相葉さん、これシミになっちゃうから…やっぱり洗うから…おかーさーん!」
舞が立ち上がって母親を呼びに行った。
「あ…いいのに…」
ちらっと雅紀は俺をみると、てへっと舌を出して笑った。
あれから…
お互いの実家に挨拶に行った俺たちは、一波乱も二波乱もあったけど、なんとかお互いの実家には一緒にいることを認めてもらった。
で、去年のお盆は雅紀んとこに顔を出したから、正月は俺んとこに顔を出すことにしたってわけ。
今日は、旦那さんが急な仕事で一日居ないってことで、舞も実家に来てた。
で、この騒ぎだ…
子供ひとりいるだけで、随分賑やかになるもんだなあ…
修や舞が生まれたときともまた違う…
いつもと違う実家の雰囲気が、なんだかおかしかった。