第6章 ビリジアン withあにゃ
ゆっくりゆっくり。
狭いそこを押し広げながら、智が進んでくる。
「ほら、ちゃんと息して」
圧迫感に何度も息が詰まる俺を、労りながら。
「んっ…んぅっ…」
肩にしがみついて、その衝撃に耐えて。
ようやく最奥まで埋め込んで、ぴったりと隙間なく抱き合うと、智の唇から熱い吐息が漏れた。
「雅紀んなか…すっごい、熱い…」
「ん…智のも、熱いよ…」
大きく息を吐き出して、目を開くと。
智の顔は汗塗れだった。
「…ごめん…苦しい…?」
「なんで、雅紀が謝るんだよ」
「だって…」
額の汗を手で拭ってやると、その手を取ってキスされる。
「苦しくない。めちゃめちゃ気持ちいい」
「ほんと…?」
「うん。おまえ、すっごいあったかいから…」
笑顔なのに。
その瞳の淵には、ゆらゆらと涙が浮かんでて。
「さとし…?」
「なんで…こんなあったかいの…」
呻くように呟いて。
ぎゅうっと渾身の力で抱き締められた。
「ちょ…」
苦しかったけど、腕の中の智がまるで母親に縋る子どもみたいに見えて。
俺は宥めるように、その背中をゆっくりゆっくり擦ってやる。
「…なんで…?」
「だって…」
好き、だから…