第6章 ビリジアン withあにゃ
その飢えた獣みたいな眼差しに、この間のセックスを思い出して、つい体に力が入ってしまった。
「…ごめん…」
ハッとした顔した智は、すぐに申し訳なさそうに眉を下げる。
「ううん…大丈夫…」
「ちゃんと、優しくするからな…?一緒に、気持ちよくなろ?」
「うん…」
俺を見下ろす瞳には、もう暗い影はなくて。
大好きな、柔らかい光を放つ黒曜石みたいなそれに、今、俺だけが写ってる。
「きて…智…」
足を開くと、熱く硬いモノが押し当てられて。
「爪、立てていいから」
手を取られて、智の肩を掴ませられて。
次の瞬間、滾るような熱が、入ってきた。
「んんんっ…」
痛みはなかったけど、圧迫感がスゴくて。
息が詰まる。
思わず爪を立てそうになったけど、智の体に傷なんてつけたくなくて、奥歯を食いしばって我慢した。
「ばか…苦しいなら爪立てていいって」
「…や、だ…」
「ほんと、もう…なんでそんな…」
呆れた声に、ぎゅっと閉じてた目蓋を開けば。
なぜか泣きそうに歪んだ頬。
「…智…?」
だけど、すぐにその表情は優しい笑みに代わって。
「もっと、入ってもいい?」
俺が返事をする前に、ぐっと腰が突き出された。